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ホーム   »   スポンサー広告  »  スポンサーサイト福島原発の状況  »  電力自由化が消費者にもたらす選べる“自由”と“怖さ”……消費生活アドバイザー辰巳菊子氏
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 一般家庭への電気の販売が2016年から全面的に自由化される「改正電気事業法」が2014年に成立した。これまで日本国内の電力システムは、東京電力や関西電力など民間電力会社10社が各地域ごとに電気の販売を独占してきたが、2011年の東日本大震災と、これに伴う東京電力福島第1原子力発電所の事故を受けて、電力を取り巻く産業構造を見直す動きが大きく進展した。



 2011年には経済産業省 総合資源エネルギー調査会の中の基本政策分科会として、電力システム改革小委員会が立ち上がり、改革を実行するためのさまざまなルールづくりが制度設計ワーキンググループで検討されている。同ワーキンググループの委員に名を連ねる公益社団法人 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会 常任顧問の辰巳菊子氏を訪ね、電力システムの改革が私たちの生活にどのような変化をもたらすのか、話をうかがった。

■2016年から電力販売の全面自由化がはじまる

 日本国内の電力システム改革の実施スケジュールは、今後3つの段階に分けて進められる。第1段階として2015年を目処に広域系統運用機関(仮称)が設立される。これは現在、原則的に地域単位で行われている電力の需給管理を改め、地域を越えて円滑に電気を供給していくためのコントロールセンターを担う機関を設けるというものだ。災害時の停電防止や電源確保などのリスク対策、出力の変動が大きい自然エネルギーの導入を推進する意図もその背景にある。そして第2段階として今回の主なテーマである「電気の小売業への参入の全面自由化」が2016年に予定されている。続く第3段階では、2018年〜20年頃までに発送電分離の仕組みを整える。

 日本国内での電力販売の自由化は、これまで大口需要家など産業向けを先行するかたちで実現してきたが、一般家庭を含む100〜200ボルトの低電圧需要に関しても、いよいよ2016年から販売が自由化される予定だ。一般消費者の代表としてワーキンググループに参加する辰巳氏は、今回の電力システム改革が私たちの暮らしに重要な意味を持つものであり、消費者自身が日々使う電気を選ぶという権利を活かすことの大切さを説く。

 「私たちは普段の生活で、何気なく部屋のコンセントに家電をつないで電気を使っていますが、当然ながらその先に発電所まで続く電力システムあります。その関連性にも目を向けながら、将来の私たちの暮らしや社会全体の在り方がどうあるべきなのかを考えて、消費者が主体的に電気を選ぶことはとても重要な意味を持っています」

■持続可能な社会のために電気を選ぶことも大切

 一般家庭への小売りが全面自由化されると、事業者間に健全な競争原理が生まれることで「電気代が安くなる」ことを、私たちは一番に期待しがちではないだろうか。現在の電気料金について内容の是非はまた別の機会に紐解くとして、自由化後に適正な価格で電気が使えるようになることも確かに大事だ。しかしながら、一方で私たちが購入した電気がどのような「電源」で発電されたもので、その電源を選ぶことが長期的な視野で私たちの暮らしにどのように影響を与えるのか、広い視野で見渡す視点も養いたい。「安価である」ということだけが電気を選ぶ時の基準になってはいけないと辰巳氏は指摘する。

 「これまで原子力は“発電効率が良い”ということで採用されてきましたが、その分リスクも大きい電源であるということをいま私たちは知っています。自由化後には、購入する電気がどのようなプロセスで発電されているのか、その電源を私たちが未来まで長く使うことが正しい選択なのかを考えて欲しいと思います。日本には太陽光や水力、風力など自然資源も豊富にあります。消費者が電気を選べるようになれば、このような再生可能エネルギーを応援することもできるし、または出身地の電気を買うという選択もできるようになります。私たちの選択が、未来の産業構造を変えることにつながっているのです」

 それぞれの「電源」のメリットやデメリットを知り、比較しながら電気を選ぶことが未来に持続可能な社会を実現するための第一歩になる。個々の消費者が電気を選ぶ責任を果たし、権利を上手に行使しようとするマインドを育てていくことが大切なのだと辰巳氏は強調する。

 しかしながら、一般家庭の消費者は電気を購入する際に、電源をはじめ商品の詳細をきちんと知ることができるようになるのだろうか。現在、制度設計ワーキンググループでは、改正電気事業法の中に小売事業者が消費者に対して開示しなければならない商品説明の「内容」について、何をどこまで盛り込むかについて議論を重ねている段階だと辰巳氏は語る。

 「やはり電源の開示については議論の争点になっています。エコの視点から見れば、二酸化炭素の排出量を記載することは重要です。でも、一方で二酸化炭素の排出量だけ開示すれば良いのかといえばそうではなく、例に挙げると原子力発電は二酸化炭素の排出量『0』となるので、イコール“とてもクリーンな電源”ということになってしまいます。つまり、放射性廃棄物の排出量についても併記するようにしなければ、本当の意味で電源のメリットとデメリットが比較できなくなるというわけです。事業者が顧客に対して、電源のデメリットも伝えなければならないよう、厳しい情報開示のルール作りが必要だと考えています」

■消費者に正しい情報が伝わる仕組みづくりが必要

 正しい情報を得て比較検討した上で、考えながら電気を選ぶ姿勢も消費者の側に求められるということだ。単価は高くても質の良いものを選び、全体として電気の無駄遣いを減らしながらエコライフを充実させていくという、節電への意識改革が求められる。電力の自由化後には、メーカーの製品についてもどんなエネルギーを使ってつくられたものなのか、情報が開示されるようになれば社会全体のエネルギー消費に対する意識も高まってくるはずだと辰巳氏は期待を寄せる。

 商品に関連する情報の透明性を確保することも大事だ。自由化後には新電力会社(PPS)が、電気に通信やガスなどをセットにしたパッケージ販売を展開することも可能になる。そうなると、「電源」に関する情報が見えづらくなる懸念も生まれるし、そもそも「電気代が安くなる」こと以外に電気を選ぶことの意味が見えづらくなる。

 今年5月には、大手通信事業者のソフトバンクモバイルが、全国の家庭向けおよび中小法人事業者向けの電力販売に関する業務提携について、東京電力と基本合意に向けて検討を開始することを発表。「新たな付加価値サービス」の具体的な内容はまだ明らかにされていないが、両社が手を組むことによって考えられることは、通信料金と電気料金をセットにした割引販売の実施だ。

 現在のスマートフォンの利用料金ですら、契約内容が複雑であるが故に契約に関連するトラブルが話題になることもある。電気のセット販売そのものを否定するものではないが、一方では店頭での対面販売の場や、紙媒体とWebを組み合わせた情報ツールも活用しながら、全ての消費者が正しい情報を知ることができるよう仕組みも整えなければならない。

 このたびの電力システム改革に時期を合わせて、電気を使う各家庭への「スマートメーター」の導入推進も図られている。スマートメーターは、毎月の検針業務の自動化、あるいは各家庭ごとの電気使用状況の“見える化”を可能にする電力量計としての役割を期待されているものだが、今後普及が進めば消費者のプライバシー保護やセキュリティ管理に対する事業者の取り組みについても厳しい目が向けられるようになるだろう。

 これまでは生活に必須のインフラとして何気なく消費してきた電気を、自由化がきっかけになって未来の社会を変えるという視点も持ちながら使う意識が消費者の間に育っていって欲しいと辰巳氏は語る。いよいよ来年から電力の小売り販売が自由化され、消費者が自ら電気を選べる機会が訪れる。さまざまな情報を賢く精査しながら、自分のライフスタイルに合った電気を選びたい。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150615-00000040-rbb-sci
※この記事の著作権は配信元に帰属します。



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プロフィール

原発見守り人

Author:原発見守り人
南相馬市に親戚がいる40既婚男です。
毎年車で遊びに行くので、福島第一も第二もドライブ途中の風景でした。
それが今では日本全体を揺るがす場所になってしまったとは今でも信じられません。
原発情報を発信しながら早く平和な土地に戻ってくれることを切に願っています。
(写真はアクアマリンふくしまのシーサー君)


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